目標のベスト8を達成し満開となった桜は、散り際美しく、ひらひらと舞い散りましたね。
思いも寄らないスプリングボクスのミスなどに助けられ、前半を3-5で折り返したときには「ひょっとして勝てるかも?」なんて思ったりもしましたけど、やはり初のベスト8ですし、ここまで至るまでに全てを出し切っており、スタミナが持ちませんでしたね。
特にデクラークのトライ前、モールであそこまで自陣に攻め込まれてしまうなんてここまで見たことがありませんでしたし、いくら南アのモールが強いといっても、あの距離を持っていかれるのはちょっと異常で、もうおつりはなかったのでしょうね。
日程に恵まれていたとはいえ、ここまでの試合ほぼ主力で望んだ日本代表には、ノックアウトトーナメントを勝ち上がるだけのスタミナがもう残っておらず、南アフリカがとてつもなく強いということもあったのですが、選手個々の疲労がところどころに垣間見え、これまでの連動性やスピードを見ることはできませんでしたね。
南アフリカも徹底して日本代表の良さを消してきていましたし、ハーフ団は狙われ、大外にまでボールを回すことすらさせてくれませんでした。
全体的にスローテンポで試合は流れていましたし、インプレーを長くしたい日本代表ではあるのですが、やはり体力的に問題があってスピーディな展開に持ち込めませんでしたね。
比較的キックを多様していたのは、おそらくこれまでのポゼッションラグビー をしたくてもできなかったのではないでしょうか。
やはりワールドカップを戦い切るには、まだまだ代表には経験が足りないということなのでしょうね。
そもそもラグビー ワールドカップで4強にまで上り詰めた国は、ニュージーランド、オーストラリア、南アフリカ、イングランド、フランス、ウェールズ、アルゼンチン、スコットランドのたった8カ国しかいないわけで、あのアイルランドですらベスト8止まりなのですから、ここでポンポンと勝ちあがれるほど甘くはありませんよね。
プール戦で主力を上手に休ませることができるようなメンバー構成ができるくらいにならなければ、ここから先はかなり厳しいということでしょうね。
特に小柄な日本代表はここまでFWの頑張りによって勝ち上がってきたわけですから、そのFW陣がプール戦でほぼフル出場ともなると、さすがに持ちませんよね。
しかし、最後まで諦めずに戦ってくれた日本代表の未来は期待できます。